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合同会社たいが

既存顧客/休眠顧客の掘り起こしによる売上向上

マーケティング改善活動に取り組み、前期比売上高30%増、来店顧客20%増を達成した、美容サロン様の事例です。



◆お客さまの背景と課題

都心の郊外店舗に位置する、美容部員を約20名抱えるこの美容サロンさまでは、この数年間、売上の伸び悩みに直面していました。


売上向上のために、大手に美容Webサイトに登録し、そこで新規顧客呼び込みのためのキャンペーンを行ったり、既存顧客に対し一斉にキャンペーンDMなどを送っていましたが、新規顧客は来店するが定着率は悪く、DMの反応も今一つ、という状況でした。


なお、依頼主である店長さまからは、投資予算は厳しいことを伝えられていました。


目標(解決の方向性)

  1. 客単価の向上を目指す。

  2. 休眠顧客を掘り起こし、来店・購買につなげる。


解決施策

1. お買い上げ/ご来店して頂ける可能性が高い「お客さま像」を見つける

  1. 直近3年間での購買金額/来店回数で、お客さまを5段階でランク分けし、上位ランクのお客さまの特性(年齢・職業・居住地域・家族構成・過去の購入サービス/商品など)を抽出、この特性を持つお客さまを「ターゲット顧客」とした。

  2. 「ターゲット顧客」のうち、平均より購買金額/来店回数が少ないお客さまを「客単価を上げるべきお客さま」、6か月以上来店していないお客さまを「休眠のお客さま」に分類し、呼び戻すお客様として重点ターゲットとした。


2. 工夫したキャンペーンの実施

  1. 「客単価を上げるべきお客さま」に対し、「お試しセミナー」を開催。具体的には、対象のお客さまに対し、DMで小セミナーを何度か開催。セミナーに参加されたお客さまに対し、新商品・新サービスのご説明と、簡単なエステサービス(マッサージ)・商品サンプルの提供を行い、来店/購入促進を図った。

  2. 「休眠のお客さま」に対し、DMによる「お帰りなさい」キャンペーンを定期的に開催。再お試し・クーポン・商品サンプルプレゼント等の販促手段を組み合わせると共に、お客さまの肌特性に合わせた商品パンフレットと、担当者の自作のチラシ(レター)を同封したDMを送付した。


3. 接客プロセスの標準化

  1. サロンで好成績を上げている美容部員の数人から接客、特に、商品・サービス説明からクロージングに関しヒアリング・実地調査を行い、全員が学ぶべき点を分析。

  2. 分析に基づき、本部作成の接客マニュアルをカスタマイズし、店長・リーダー主導で教育を実施した。


◆成果

1. 前期比売上30%増、顧客25%増を達成

特に休眠顧客の復活と定着は、サロンにおいて非常に喜ばしいものでした。


2. 新人美容部員の底上げ

美容部員の1/3強を占める入社3年未満の新人美容部員の売上・担当顧客増は、今後の店舗運営に期待を持たせる結果となりました。



弊社のご支援内容

  1. 目標(解決の方向性)・解決施策の立案

  2. ターゲット顧客選定の一連の分析

  3. 好成績の美容部員の販売プロセスの分析と、これに基づく接客マニュアルの修正

  4. 小セミナー開催支援(スケジュール・アジェンダ作成・撮影等の支援)

  5. DMキャンペーン支援(自作チラシの原稿作成など)


成功のカギ

1. 店長の決断

私たちが、休眠顧客を含む、既存顧客へのアプローチを提案したとき、店長さまは当初、難色を示されました。それは、これまで既存顧客さまにDMを何度も送っていたにも関わらず、レスポンス率が芳しくない、と考えていたからです。


そこで私たちが分析データに基づき、これまでのレスポンス率も決して悪くはなかったこと、しかし購買増や継続に至らなかったので、これを改善する必要がある旨お伝えしたところ、ご納得されました。

そこからの展開は比較的早かったので、店長さまがご納得され決断されたことが、成功のカギの一つと考えます。


2. 好成績を上げている美容部員の方の"寛大さ"

いくら小セミナーやキャンペーンでお客さまが来店されても、購買や再来店に結び付かなければ売上は上がりません。

お客さまが購入される/再来店するための力とスキル・ノウハウをお持ちなのは、現場の美容部員さまですが、こうしたノウハウ・テクニックは「自分だけのものにしたい、他人に教えたくはない」ものです。


幸いなことに、このサロンでは、ベテランの好成績を上げている美容部員の方は、みな、寛大な方でした。ですから、皆がそうしたノウハウ・テクニックを学ぶことができ、早期の売上向上に結び付いたと考えます。


3. 顧客データが比較的整備されていた

このプロジェクトではITは導入していません。

私たちが使用したツールは、顧客分析のためのEXCELと、文書・マニュアル・チラシひな形等作成のためのWord,PowerPoint程度でした。


「分析」と一口に言いますが、多角的な分析を行うためには、分析対象のデータが準備されていないとできません。

このサロンはチェーン店で、データはほぼ電子化されていたこと、データの種類も、お客さまの属性データだけでなく、購買・来店履歴などが揃っていました。


私たちがスムーズにデータ分析ができ、具体的施策が立案できたのも、このためです。


現在のお取組み

現在は、顧客データの更なる整備の一環として、お客さまの画像データを含む顧客情報・販売管理システムの刷新を検討中です。


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